村のよろずや・ホームセンターゆうきち
南国市大そね乙にある「ホームセンターゆうきち」(以後ゆうきち)。
南国市民にはお馴染みの、昔からある個人商店のホームセンターですが、レトロな犬の看板や誰が買うの??とツッコミたくなる商品、レトロなチラシ、コテコテすぎる土佐弁のTwitter等々気になることが多すぎて、今回ゆうきちの溝渕社長にお話をお伺いしてきました!
サニーアクシス南国店西側の交差点を南に入り350m進むと、この眠そうな顔の犬の大きな看板があります。
市外の方でも、お店自体を知らない人でも、この看板は見たことがある方が多いのでは?
ちなみに、この犬は溝渕社長が子供の頃に飼っていたワンちゃん。
店内に入ると、入口付近は季節商品(扇風機やパラソル、キャンプ用品等々)がずらりと並んでいました。
奥は、金物品や農機具、日用雑貨、工具、種苗等々店内外にとにかく商品がたくさん!
他のホームセンターでも売っているような商品から、おばあちゃん家で昔見た~!と思わせる懐かしい商品まで様々。
1つ1つ見るだけでも楽しいし、昔懐かしい商店のような雰囲気も居心地がいいです。
創業明治20年の超老舗ホームセンター!
昔からあるイメージのこのお店ですが、創業は明治20年、今年で134年という超老舗!
現在の溝渕社長のひいおじい様のお父様が雑穀等の販売を始めたのがお店のスタート。
その頃はまだ現在の店名ではなく、溝渕社長のお父様が社長時代にひいおじい様のお名前である「ゆうきち」を店名にされました。
「ゆうきち」になる前からお客さんに”ゆうきっちゃんのお店行くぜよ~”なんて親しまれていたようです。
現在のお客さんは、南国市をはじめ物部川流域、嶺北の農家や職人が多いようですが、これはなんとなく想定内ですよね。
想定外だったのが、南国市ならではのお客事情。
南国市には高知大学農学部や農業高校があり、先生が授業で使うものを買いに来られるとのこと。
また、近隣の小・中学校の先生も、実験材料や教材を買いに来てくださるようです。
売れ筋商品
売れ筋商品1つ目が、水道配管。
近隣のホームセンターには置いていない珍しいサイズがあり、それがよく売れるとのこと。
「シンデレラフィットの部品の提案ができると嬉しい!」という溝渕社長の想いから、珍しいサイズを含め様々なサイズの水道配管が並んでいます。
売れ筋商品2つ目が、草刈り機やチェーンソー。
草刈り機等の修理も行っており、修理されたものや持ち込まれたものがレジ後ろに置かれていました。
そして、以外な売れ筋商品だったのが、かつおタタキ焼網。
高知県民にはお馴染みの、かつおのたたきを作る時に使う道具です。
数年前には県外の飲食店関係者からも大量に注文が入ったり、アウトドア雑誌に掲載されたこともあるとか。
通常のステンレス製と、キャンプにも使えるチタン製の2種類があります。(なんと羨ましいキャンプの仕方っ!!)
ちなみに、 かつおのたたき用の藁も販売されているので、焼網と併せて購入するとたたきがすぐに作れちゃいますね!ヾ(o´∀`o)ノワーイ
一見売れなさそうに見えて、よく売れている商品・・・ ゆうきち、侮れません!!
こんな商品もあります!
県内のお店でなかなか見ない商品が、全身サイズの蓑(みの)。
10年以上売れていないようで、売れなさ過ぎてゆうきちの“看板”となっているとのこと。(一応値札は付いていましたよ。)
逆に、背蓑はよく売れるそうで、田植えの日よけや雨よけ目的で購入していく方が多いようです。
そして、自在鉤(じざいかぎ)も販売されています!
数年前に一度これを探しに来店された方は喜んで購入して帰った、というお話を教えてもらいました。
こんな”ネタ枠”商品も置いているゆうきち。
見ているだけでも楽しいです!!
コテコテの土佐弁Twitterの謎
実は、こちらのお店で面白いのがTwitterです。
お店のTwitterが、昔おじいちゃん・おばあちゃんが使っていたようなコテコテの土佐弁が使われ、ユーモアたっぷりの内容なんです!
以前からTwitterを見ていて、誰が更新しているのだろう??と思っていましたが、実は県外出身の溝渕社長の奥様が担当され、社長の添削が入るとのこと(* ´艸`)
若者世代よ!ぜひこのTwitterで土佐弁を学んでつかーさい!(笑)
ごちゃごちゃ楽しいチラシ
お店のチラシ(新聞折り込み)がすごいんです!
表裏にびっしり商品が並び、なかなかこの時代に見ないレイアウトと雰囲気です。
ただ、このチラシにも溝渕社長の想いが詰まっているんです!
「今の時期は、ぜんまいや竹の子が取れるので鍋やお釜が要る→ゆでて、並べる作業が要る→干す作業がある→春と言えばそろそろおばあが外へ出たくなるき手押し車やろ・・・」
実は、チラシの上から順にストーリーがあったとは・・・す、すごいΣ(゜Д゜)
まさしく“村のよろずや”
今回お話をお伺いしている時に気になったのが、「〇〇〇はどうしたらえいろうか?」とか「〇〇〇はこうしてもかまんろうか?」と相談に来るお客さんの多さ。
「他のお店で解決できない方がここに来られることが多い。お客さんと一緒に困ってアイデア出して、お客さんが納得して帰ってくれればそれでいい。商品が売れれば尚いいけど(笑)」と溝渕社長。
お店のホームページにも書かれていますが、まさに“村のよろずや”。
「お店のコンセプトはソリューション。今はネットで何でも買える時代。対面で相談され、リアルタイムで解決することに店の値打ちがある。」 と語る溝渕社長の優しい笑顔。
このお店で“ソリューション”を聞くとは想定外・・・と内心思ったことは内緒です(笑)
一見必要なさそうに見えるものでも、「一年で一個でも売れれば、それは需要があるということ」と語る社長の想いがお客さんに届いているかのように、お客さんが後を絶たないゆうきち。
「世の中が変わると生活も変わる。それとともに店の値打ちも変わってくる。これから先、店も世の中もどう変わるか分からんけど、お店の今期決算書が72期やき100期までは目指したいね。」とおっしゃっていました。
変わりつつも変わらず、変わらないようで進化のある村のよろずや。
お困りごとがあれば、ぜひ一度足を運んでみてください。
(無くても行ってみて!(笑))
住所 | 高知県南国市大そね乙1237-1 |
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電話番号 | 088-864-2236 |
営業時間 | 9時~18時 |
定休日 | 水曜日、正月三が日 |
駐車場 | あり |
お支払方法 | 現金/クレジットカード/paypay/楽天ペイ/楽天Edy/交通系IC |